40代を過ぎると、贅沢は言えません。

とりあえず、ちゃんとした人ならいいと思って、お相手を探しました。

そして、いいなと思ったのは、同じ40代の男性。

仕事は公務員ということで、安定していると思いました。

顔は、まぁタイプとは少し違いましたが、キリッとされていて、誠実そうな感じがしたんです。

●●のカウンセラーの方からのアドバイスとしては、相手の男性は話が苦手な人だそうで、積極的に話しかけたほうがいいということでした。

初めてその男性と直接会ったときに、確かに口下手な人だと思いました。

挨拶以外の会話といえば、「はい」とか「ええ」とか相槌はかなりシンプルで、質問をしても、それに対しての返事があるだけで、会話を続けていくのはかなり難しいと感じました。

聞きたいことを彼からすべて聞いた私は、彼に「なにか聞きたいことはないですか?」と聞いたのですが、それまでの沈黙が嘘のように質問責めにあってしまいました。

結婚についてどう思っているのかとか、将来は同居したいかとか、かなり気が早い質問までしてきて、本気で結婚したいんだと思い、私も真剣に答えました。

ですが、会話の内容がだんだんと逸れてきた気がするんです。

「不倫と浮気の違いは?」と聞かれたときには、何を聞かれたのかさえ理解できませんでした。

これから結婚しようと考えているのに、不倫と浮気の違いって…と、思いながら当たり障りのない言葉で濁しました。

そして、ちょっとショックだったのが、養子について聞かれたことです。

男性は跡取りがほしいらしく、結婚後には男の子を養子にしたいということでした。

いきなり養子と言われても、戸惑うばかりです。

さりげなく「まだ早いのでは?」と言うと、キッと睨まれてしまいました。

「早くないですよ。それに、失礼ですが、年齢的にもう出産は厳しいでしょう」と言われ、本当に失礼な人だと感じました。

確かに、40代での出産はかなり厳しいものです。

不妊治療とかも考えなきゃいけないし、子供の成長を考えると、肉体的にもかなり厳しいことも想像がつきます。

ですが、まだ知り合って間もない人からハッキリと言われると、ちょっとカチンときてしまいました。

そこで、多少の意地もあったのですが、「まだ産める」と言ったんです。

すると、男性はかなり疑わしい視線を向けてきました。

また、共働きかどうかについても質問をされ、気持ちはまるで面接を受けにきた新入社員のような気持ちでした。

私は、共働きがいいと思っていたので、素直にそのことを伝えたら「なぜですか?」と問われました。

「なぜ?」と言われても…と、答えにはかなり困ってしまいましたが、私は仕事をするのが好きですし、急に専業主婦になって環境を変えると、ストレスになると考えていたんです。

男性は、そのことにはかなり満足したらしく、それからもかなり細かい部分のことを聞かれ、かなりグッタリしました。

会話の端々から、男性がこれまでかなりの相手から断られていたことがわかりました。

彼は、自分の理想通りの相手とはなかなか出会えないと言っていました。

これだけこだわりが強かったら、無理かなとは思いました。

もちろん、本人には言いませんでしたが、あまりこだわりすぎては、相手を探すのにかなり苦労しそうです。

私も、かなり悩んだんです。

より好みをしている余裕はありませんでしたし、ここで決めたほうがいいと思ったんです。

でも、やっぱり精神的に無理だと感じて、断ることにしました。

カウンセラーの方にも、性格的に無理だと伝えたところ、今度は頑張りましょうと励ましてもらいました。

1度ですぐに気が合う人と出会えるとは思いませんでしたが、まさかあんなに色々なことを聞かれるとは思っていなかったので、しばらくは男性と会うときに緊張してしまいました。